分類 |
繊維名 |
発祥は? |
性質 |
用途 |
再生繊維 |
レーヨン |
1892年イギリスで初めて原料の木材パルプからビスコース法により製法されました。 |
レーヨンはセルロースから成るので綿や麻のような性質に近い。濡れると収縮し、強度も弱くなります。 |
シャツ、ブラウス、ワンピースなど |
キュプラ |
1919年ドイツのベンベルグ社により製品化されました。原料は木材パルプ。 |
レーヨンより強度、吸水性、染色性に優れています。 |
下着、裏地など |
ポリノジック |
レーヨンの弱点を改良したもの。原料はパルプ。 |
強度、耐アルカリ性が大きく、縮みや形くずれもほとんどない。 |
和服、洋服、下着、インテリア製品など |
半合成繊維 |
アセテート |
1920年代に工業化が進み、日本では昭和12年に国産品が製造されました。原料は木材パルプ、綿リンター。 |
光沢に富みふっくらとした風合いで弾性に富み、プリーツ加工やエンボス加工もできます。 |
服地、セーター、カーテン、洋傘など |
トリアセテート |
プロミックス |
天然たんぱく質(牛乳たんぱく)とビニル化合物を共重合したもので、1963年日本で開発。 |
一言で言うと「シルクライク」
絹のような美しい光沢があり、形くずれやしわになりにくい。 |
フォーマルドレス、和服、ネクタイ、ニット、スカーフなど |
合成繊維 |
ナイロン |
1938年アメリカのカローザスによって発明され、デュポン社で工業化。原料は石油。 |
軽くて強度が繊維中最大。
伸びが大きく弾力性に富みしわになりにくい。 |
婦人服、スポーツウエア、水着、ストッキング、ファンデーションなど |
ポリエステル |
1949年イギリスのICI社がテリレンで商標化、その後アメリカのデュポン社がダクロンという商標で工業化。テトロン。原料は石油、天然ガス。 |
他の繊維との混紡や交織、交編に適し、それぞれの繊維の長所が生かされ、逆に欠点を補い合います。 |
衣料品から産業用まで幅広く用いられています。 |
アクリル(系) |
1948年アメリカのデュポン社がオーロンという商標で工業化。
原料は石油、天然ガス。 |
軽くふんわりや柔らかいのでウールのような性質があります。
静電気がおきやすいのが難点。 |
婦人服、紳士服、セーター、手袋、靴下、カーテン、クッション、ヘアピースなど |
ビニロン |
1939年桜田一郎らにより日本で開発。原料は石油、天然ガス、石炭。 |
吸湿性は合成繊維の中で最も高い。摩擦や耐候性が高いので産業用に利用されます。 |
ワーキングウエア、学生服、魚網、ロープ、シート、テント、建築用安全ネット、帆布など |
ポリウレタン |
1959年アメリカで生産。スパンデックスともいいます。原料は石油。 |
ゴムのような伸縮性と弾力性を持ちます。 |
スポーツウエア、水着、婦人服、ソックスのゴム編、サポーターなど |
上記の他に、ポリエチレン(イタリアで開発)、ポリ塩化ビニル(ドイツで開発)、ビニリデン(アメリカで開発)、ポリクラール(日本で開発)、ベンゾエート(日本で開発)などがあります。 |
無機繊維 |
ガラス繊維と炭素繊維があり、ガラス繊維はケイ石、石灰石、ほたる石、苦灰石でこれらを調合し繊維化します。炭素繊維は、アクリルやレーヨンを焼成して作ります。 |